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戸建住宅の塗り替え施工例

   
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横浜市港南区F様邸 外装塗り替え 施工編

戸建住宅の塗り替え塗装 横浜市港南区F邸の外壁・屋根など外装塗替え塗装工事の模様を掲載

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塗り替え塗装工事の実施から完了するまで

[施工第1日目〜2日目 架設工事]
横浜市港南区F邸塗り替え施工前 横浜市港南区F邸塗り替え仮設足場工事
架設足場設置作業
施主様が塗装作業用の仮設足場を設置しやすい様にと、着工日前までに伸びた植木の刈り込み・枝切りをなさって下さいました。打ち合わせ時に話されておりましたことですが、ご配慮に感謝です。
架設足場は当店所有品による自社施工で行っています。
右写真…架設足場を組立て中の店主(このページを書いた私)
横浜市港南区F邸塗り替え仮設足場全景 犬小屋の解体撤去前
架設足場の完成とその他の作業
前日の残作業と飛散防止ネット(メッシュシート)を吊り下げ架設足場設置作業の完成です。続いて建物の周囲に置かれた不用品の片付けを行いました。一つ目は鋼製の物置の解体・その中身の撤去、二つ目は大型犬用の犬小屋の解体撤去の各作業です。 いずれも産廃屋さんへ有償での廃棄処分となりました。これらは、施工前の打ち合わせ時からの要望によるものです。
[施工第3日目 高圧水洗・洗浄作業]
屋根への高圧水洗・洗浄作業
屋根への洗浄作業を行う前に確認すべきこと…
  • 現状で雨漏りの無いこと
  • 屋根材の縁切り(水切り部)の確認。(屋根材どうしの重なり部の隙間が有ること)
  • 洗浄水の流路の確保として、雨トイの流れの確認です。
カラーベスト水切り部 カラーベスト水切り部その2
屋根材の縁切り(水切り部)の確認
過去に塗替えを行っている場合、塗料の浸入・詰まりによって、屋根材どうしの重なり部の隙間が無くなっていることがあります。この部分に適正な隙間が無いと降雨による雨水が毛細管現象によって屋根裏へと吸い上げられ、 屋根裏へ浸入し下地材の腐食を起こしたり、雨漏りの原因になる恐れがあります。特に屋根傾斜勾配が緩やかな建物の場合は重視する必要があります。
カラーベスト塗り替え前縁切り作業 カラーベスト塗り替え前縁切り作業その2
屋根材の縁切り作業
屋根材どうしの重なり部(=特に小口の部分)の隙間が確保されているかを確認します。目視で明らかな隙間が観察出来ない場合、かつては、写真のような薄いヘラ状の物(左写真では皮すき)を差し込んで隙間の有無をチェックしていましたが、 あまり無理に差し込むと屋根材を割るなどの損傷を与えたり、作業者の指をキズ付けたりしがちです。そこで縁切りカッターと呼ぶ専用工具を使用して行います。(右写真)
縁切りカッター エスパッター
縁切り作業の実際
縁切りカッターを差し込んで隙間方向の左右に無理なくスライド出来れば合格です。旧塗膜・塗料による詰まり・固着があればカッターが挿入出来なかったり、引っかかったりします。この場合、カッターの先端の剣先部とギザ歯を用いて固着部を切開します。 固着具合の程度によっては、エスパッター(右写真)と呼ぶ工具も併用します。これが縁切り作業です。屋根全体に行うので固着箇所が多ければ1日〜2日がかりの作業になることもあります。
高圧洗浄機 ターボクリーナー
屋根への高圧水洗・洗浄作業
屋根の洗浄作業はエンジン駆動の高圧洗浄機にターボクリーナーと呼ぶ機器を組み合わせて行います。ターボクリーナーに内臓されたターボノズルは、洗浄効果に優れ、劣化塗膜の除去に適し、洗浄水の飛散を抑制するカバーに覆われているので重宝です。
雨トイの内部 雨トイの内部その2
雨トイ内の清掃作業 開始前
洗浄作業を行う前に洗浄水の流路の確保がされているか雨トイの流れの確認します。この現場では現場調査時に確認されたようにコケやゴミがあったので開始前に清掃し取り除く必要がありました。 これを怠ると洗浄水が雨トイから溢れ出したり、下水(雨水経路)へ導く立てトイの内部を詰まらせてしまう結果になりかねません。次いで集水マス〜立てトイ〜下水(雨水マス)へ通じる流路も確認しておきます。
雨トイの内部清掃 雨トイの内部から出たゴミ
雨トイ内の清掃作業 洗浄後
高圧洗浄によって取り除かれた異物・劣化塗膜などが堆積しますので屋根への洗浄作業完了後も、再び雨トイをチェック。堆積物を除去し流水によって洗浄します。右写真は、この作業によって取り除いた洗浄カスで、4g容器に5杯分もありました。
横浜市港南区F邸塗り替え前カラーベスト屋根 横浜市港南区F邸塗り替え前カラーベスト屋根高圧洗浄後

屋根高圧洗浄作業の終了後 比較
洗浄前(左写真)と洗浄後(右写真)です。劣化塗膜と共に、コケも取り除かれ屋根材下地が現れています。
壁面への高圧水洗・洗浄作業にあたって
塗替え塗装工事における壁面への高圧水洗・洗浄作業にあたっては、以下の点について了承を頂いております
  • 高圧洗浄機での素地調整。清水(水道水)による洗浄(特殊な場合を除いて薬剤は使いません)
  • 高圧水洗は、窯業系外壁部分を重点的に、その付帯部分金属部・アルミサッシ・網戸などへカビ・コケ・土汚れ・埃等を取り除く目的で行います。以降の養生作業に用いるマスキングテープの密着度合いの向上も図る意図もあります。
  • 劣化塗膜の完全な除去はこの作業では、期待出来ません。後のケレン作業(素地調整)で対応します。
    また素地面のシミ、変色・シリコン系コーキングによる汚染は、取り除くことは出来ません。
  • 軒・破風板や露出木部面や極度に腐食している鉄部面には極力行いません。(吸水による劣化・腐食進行を避けるため)
横浜市港南区F邸塗り替え前外壁の高圧洗浄 横浜市港南区F邸塗り替え前外壁の高圧洗浄その2
壁面への高圧水洗・洗浄作業
壁面・外壁への洗浄作業を行う前に確認すべきことが2つあります。
一つ目は躯体内への洗浄水の浸入が無いかを確認。作業中は、窓・開口部の戸締りを、お願いし、上記に掲げた項目のほかサッシの歪みなどの不具合から洗浄水の浸入がないかも確認します。
二つ目は周囲に水濡れを避けるべき物が置かれていないかを確認です。移動したり必要ならばシートを掛けるなどの措置をします。
[施工第4日目〜 屋根塗装作業]
カラーベスト屋根高圧洗浄後 カラーベスト屋根下塗りのパワーシーラー
屋根材(カラーベスト)へのシーラー下塗り
シーラー(=下地強化材)下塗りは、洗浄作業で露出した下地素材(カラーベスト)の素地固め・上塗り材の吸込み止めをし、剥がし残った残存塗膜にも仕上げ塗材(上塗り塗料)が充分な密着を得られるよう行います。 使用する上塗り塗材との相性も重要です。ここでは使用する上塗り塗材メーカーの推奨する工法に従い下地強化材として「パワーシーラー」を用いています。
屋根カラーベストへパワーシーラーの塗布 屋根カラーベストへパワーシーラーの塗布その2

下地強化材の「パワーシーラー」を、刷毛とローラーを用いて塗布します。本製品は水性塗料に属しますが比較的乾燥は早く、無色透明のクリヤ塗膜が形成されます。 下地素材が露出している箇所は吸込みが多いので乾燥後、透明皮膜によるツヤが確認出来る程度に増し塗りを行います。
写真左は、すみむね周囲を刷毛塗りしたところ
写真右は、ローラーでの塗布
(使用塗料…水系パワーシーラー 水谷ペイント梶j

タスペーサー箱入り タスペーサー外観
縁切り部材の挿入作業
屋根材の縁切りの重要性についてはすでに前述しました。これから塗替えを行い新規に塗料を塗布することによって水切り部が詰まったり、固着するのを防がなければなりません。このような場合、かつては上塗り乾燥仕上り後に縁切り作業を行っていましたが二度手間であったり、綺麗に仕上げた塗装面を汚したりなどの問題がありました。 これらの問題を回避する目的で用いる部材が、縁切り部材…製品名=タスペーサーです。
タスペーサー挿入前 タスペーサー挿入後

タスペーサーは、樹脂製で写真のようなカタチの部材です。これを水切り部へ挿入することで重なり部の隙間が確保されます。この後、仕上げ塗材を塗布することで隙間を保った状態で仕上り、タスペーサー自体は塗料によって固定されるという具合です。 この製品は普及型の「タスペーサー02」と衝撃に対して追従する「タスペーサー03」とがあります。屋根材(カラーベスト)一枚に対しタスペーサー2ヶ使用する方法で行っていますので1uあたり約20ヶ必要になってきます。 この現場では総数1500ヶほど用いています。

タスペーサー製造販売元…泣Zイム

屋根付帯金属部錆止め塗料塗布後 屋根付帯金属部錆止め塗料塗布後全景
屋根付帯金属部への塗装作業
屋根付帯金属部への素地調整として研磨布やワイヤブラシ使用による研磨作業で目粗し(キズ付け)・錆落としを行ったのち下塗り塗材として弱溶剤系のエポキシ樹脂錆止め塗料を塗布しました。 今回、屋根材面(カラーベスト)に用いる塗料は下塗り〜仕上げ塗材まで水性の製品を用いることになっています。付帯金属部にも、それらの水性塗料を用いて仕上げる業者さんも見うけますが、付帯金属部の種類がカラー鉄板・トタン・ステンレスのいずれであっても下塗り〜上塗りまで 水性系列の塗料の使用は避けるほうが無難と考えます。特に下塗り材は防錆処理の役割をしていますし仕上げ材は仕上げ時の見栄えにも差を生じると思いますので。
屋根カラーベスト部ダメ込み刷毛塗り 屋根付帯金属部上塗り後
屋根各部への塗装作業 上塗り
屋根各部への下塗り作業が済んだら順次、上塗りを行ってゆきます。刷毛を用いて細部への塗布作業(ダメ込み塗り)を先行し、付帯金属部は弱溶剤系ウレタン樹脂塗料(2液型)で仕上げ塗りをします。仕上げ塗材も窯業系屋根材面(カラーベスト)に用いる塗料は水性であり、付帯金属部に用いる塗料は弱溶剤系です。 いずれの塗料も乾燥時間は比較的、早いですから当日中に2回目の追いかけ塗りを行います。(冬季など乾燥の遅い時期は翌日以降)
屋根付帯金属部上塗り後その2 屋根付帯金属部上塗り後全景

写真は、付帯金属部の仕上げ塗りと屋根材面(カラーベスト)への先行ダメ込み塗りの済んだ屋根上
刷毛塗り仕上げとなる当該部分は1回塗り仕上げで済まされる場合も見受けられますが後日確認すれば塗膜の薄い分、透けなどが確認出来ることも多く、なによりも耐久・耐侯性の点での差となって表れます。 耐侯性の要求される外装部位にあっては、塗り数は、下塗り塗材1回(素地の程度によっては複数回です)上塗り2回は基本です。

水系カスタムシリコン 水系カスタムシリコンの塗布


写真は、屋根材面(カラーベスト)の仕上げ塗り材…水系カスタムシリコン
先行ダメ込み塗りが済んだらローラーを用いて残りの広い面を塗装してゆきます。
(使用塗料…水系カスタムシリコン 水谷ペイント梶j

水系カスタムシリコン仕上げ塗り 横浜市港南区F邸カラーベスト屋根塗り替え後
屋根への仕上げ塗り作業 上塗り2回目
1回目の屋根材面(カラーベスト)への上塗り乾燥後、2回目の上塗り=仕上げ塗りを行います。
すでに付帯金属部と屋根材面周囲・細部は、それぞれの上塗り塗材を2回塗りにて仕上げてあります。 残りの広い面へ仕上げ塗り材を1回目同様、ローラーにて塗布します。1回目は希釈率0lでしたが2回目は10lで行っています。
[施工第7日目〜 外壁面および付帯部の塗装作業]
屋根への塗装作業の合間を見ながら、飛散・付着防止・見切りの為のマスキング作業である周辺への養生作業を進め、外壁面および付帯部の塗装作業へと取り掛かります。
外装各部の付帯部への最終仕上げ塗材は外壁面と同一の製品・色とする予定ですが各部位の下地素材は金属部・硬質塩ビ製・木部などの違いがあります。
外壁付帯金属部のケレン 外壁付帯金属部の錆止め塗料塗り
付帯部の素地調整と下塗り
金属部への素地調整は屋根の付帯金属部と同様に行いました。研磨作業の後、下塗り塗材として弱溶剤系のエポキシ樹脂錆止め塗料を塗布しています。
写真は、サッシ窓下部に設けられている水切り部分への様子
(使用塗料…1液型サビカット ロックペイント梶j
換気扇フード 換気扇フードへの錆止め塗料塗り


いずれの金属部もステンレス製の箇所ありカラー鉄板(鉄板に亜鉛メッキしたトタン板に塗装を施したもの)ありですが、経年劣化による錆の発生が認められました。
写真は、換気扇外部フードへの作業の様子

雨トイ保持金物への錆止め塗料塗り 雨トイ保持金物への錆止め塗料塗り後
雨トイ塗装の為の素地ごしらえ
今回の施工では、雨トイは、取り替えずに塗装することとなっています。(足場を架ける塗替え塗装工事では、雨トイの交換を行うことも多々ありますが、それらは施主様のお考えによって決定される事項です。)
雨トイの保持具の金物は亜鉛メッキされた鉄製ですので下塗りを兼ねた防錆処理を施します。使用塗料は金属部に用いている弱溶剤系のエポキシ樹脂錆止め塗料です。
雨トイをつまむ 雨トイの研磨

雨トイは、硬質塩化ビニール(硬質塩ビ)という素材で作られています。紫外線に長期間さらされる条件では素材が硬化し、もろく割れやすくなります。左写真のようにつまんでみて弾力の有無で判断できます。ここでは検査の結果、使用に耐えうると判断しています。
素地調整として研磨作業による目粗し(キズ付け)を行います。
(無塗装硬質塩ビ製の雨トイへは、下塗りはせず外壁面の上塗り塗材塗布時に同様に行う…弱溶剤系ウレタン樹脂塗料(2液型))

サイディングボードのジョイント部 ジョイント部を押す
ジョイント部のコーキング処理
コーキング(シーリング)処理された部分は、塗料・塗装と同様に劣化による寿命が存在します。 コーキング処理の対応方法としては、既存のコーキング部分を全て除去し、新規に打ち直す方法と現状のコーキング部分の上に塗り重ねる「重ね打ち」とがあります。 写真右のようにツメで押すと充分弾力も残っており目視による亀裂も無く、ヤセも少ないので今回は「重ね打ち」による手法にて対処しています。
サイディングボードのジョイント部へのコーキング重ね打ち マスキングテープの撤去

一般に新築・新設などの場合は既塗装品である新品のサイディングボードを張り終えてから最後にコーキング打ちを行うのでコーキング面自体は外部に暴露されるので劣化が進み易いことに対して、 コーキング処理を行ったのちに塗装仕上げとする場合、コーキング面は塗膜で覆われ保護される分、劣化しにくいと考えられます。
写真は「重ね打ち」によるコーキング処理の様子

外壁面への下塗り作業
劣化した窯業系サイディングボードの塗替えとしては専用の下地処理と下塗り塗材を用いる施工方法がありますが、この建物では、サイディングボード素地が前回の塗替え塗装によって、単層弾性塗料による既存塗膜に覆われています。 現状の既存塗膜は密着不良も無く下地のサイディングボードの劣化は観察されませんでした。
今回の仕上げ塗材には弱溶剤系ウレタン樹脂塗料(2液型)での上塗りを考慮しており、素地と仕上げ塗材の双方に見合った下塗り塗材として水性の微弾性フィーラーを用いています。
軒天(軒下)・破風板の各部位は、施工前現状に於いて窯業系素材(ケイカル板・フレキシブルボード)での構造の上に既存塗膜が外壁面と同一になっており、対応方法・仕上げ色などは外壁面と同様に行いました。
塗替えの塗替えとなる今回、採用した施工方法は微弾性フィーラーに関西ペイント鰍フシリコンクラフトを使用するシリコンクラフト工法に準じる手法で行っています。
壁面への塗装を行う場合、以降に塗布される塗材の素地への密着不良と過剰な吸込みを防止する目的で「シーラー」「プライマー」と呼ぶ塗料を下塗り塗材として用います。これらの塗料は脆弱な下地へ塗布浸透し、硬化乾燥後、以降に用いる塗材の付着性の高い被膜(塗膜)が造られるものです。すなわち粘度が低く、塗膜自体の厚みは非常に薄くなります。
シーラー処理された面へ上塗り塗料を塗布し仕上げてゆく方法もありますが前述のようにシーラー塗膜の厚みは薄いため被塗装面の微細な亀裂・穴・段差・凹凸などは覆い隠せず、仕上り後の塗膜上に外観として露出してしまいます。モルタルやパテ埋め・コーキング処理などでの対応は下地・素地調整の段階で行われますが、その補修跡さえ目立つ場合もあります。
これを防ぐ目的としてシーラー処理後にフィーラーと呼ぶ塗料が用いられていました。砂状の粒子成分が多く粘度もやや高いので肌調整には都合のよいものです。フィーラー塗布後に仕上げ塗りを行った塗装面は、塗膜厚も確保され外観上の見栄えにも貢献します。
このシーラーとフィーラーの両方の特性に加え乾燥塗膜に、わずかな柔軟性(微弾性)を持たせることで軽微な下地の伸縮にも追従し、塗膜に覆われた微細なヒビ割れ発生面などの露出が防げるなどのメリットを兼ね備えている塗料が微弾性フィーラーです。 水性塗料でアクリル樹脂系の製品が多く価格も比較的安価であり、吸込みの多い被塗装面に用いた場合、上塗り塗材の使用量を節約できるメリットもあります。
この材料を用いる方法は一般化し普及しているようですが外壁などで素地表面の模様を生かしつつ、微弾性フィーラー塗布による素地調整効果を求める場合は、粘度の低い状態に水希釈した微弾性フィーラーを塗布されることが普通です。
各社から市販の微弾性フィーラーは、立体的な凹凸模様づけが可能なように粘度の高い製品ですので、素地に表現されている模様を生かす仕上げとする場合は水希釈して塗布することと指示されています。 このような使用方法で用いた場合、ダレやすく作業性に劣り、希釈により含有成分の密度が下がる分、下地が透ける程度の隠ぺい力しかなく、素地への密着不良を起こしたりしがちで乾燥時間も比較的長くかかるものでした。
回避するには、専用シーラーの下塗り後に中塗り材としてフィーラーを塗布するという手順が余儀なくされてしまいます。
この問題点について対応されている製品が、アクリルシリコン樹脂配合のシリコンクラフトです。素地に表現されている模様を生かす仕上げでの使用を前提にあって、やや粘度の低い状態であるにもかかわらず濃密な印象を持っておりますが、実作業に於いて刷毛・ローラーさばきも良好なので作業者にも具合のよい製品です。乾燥時間は従来品よりも早く、密着力も高いので素地の状態によほど不安がある場合を除いてはシーラー処理の助けを必要としません。
関西ペイント鰍フシリコンクラフト シリコンクラフトの塗布
外壁面への下塗り作業
左写真は下塗りに使用する微弾性フィーラー…シリコンクラフト
右写真は、ひろごまい…雨トイの上側で屋根野地板端部へ塗布している様子
清水による希釈率は5lで行っています。(従来品の微弾性フィーラーより粘度の低い製品ですが製造ロットによる粘度のばらつきや素地面の状態で希釈率を判断します)
微弾性フィーラーシリコンクラフト塗布中の外壁 微弾性フィーラーシリコンクラフト塗布後の外壁


右写真…下塗り材を壁面全体に塗布した
乾燥塗膜は艶消し白となり一見すると仕上り面と見まごう方もおられる程の隠ぺい力があります。
フィーラーは水性で肉持ち感を有する材料ですので、見切りの為の養生を素地調整や防錆処理などを行った付帯部位(金属部・立トイ・木部など)にしておき、フィーラー塗布後、この養生を取り除いて上塗りに備えます。

[施工第11日目〜 外壁面への上塗り作業]
上塗りに用いる仕上げ塗材にはセラミック変性弱溶剤系ウレタン樹脂塗料(2液型)を使用します。
低汚染形セラミック変性ターペン可溶ウレタン樹脂塗料(関西ペイント梶@セラMレタン)
同塗料を用いる理由は以下のとおりです
  • 見栄え・仕上り感 …独特の光沢・ツヤを持ち、実使用で水性系列・1液型などの他製品との比較でも持続性が長い。
  • 耐侯性・塗膜の強度…ウレタン樹脂系塗料でありながら耐侯性の基準が「JIS A 6909 耐侯形1種」に位置づけられアクリルシリコン樹脂系塗料に匹敵する耐侯性を有するので紫外線による劣化の進行度合いが低い。
  • 機能性      …低汚染型セラミック変性塗膜による自己洗浄機能が付与されている分、汚れにくくて汚れが落ちやすい。外装部位で経年後の他製品(水性系列アクリルシリコン〜ウレタン・弱溶剤1液型ウレタン)使用現場での比較で汚染度合いが低かった。
  • 作業性      …塗布作業においての刷毛さばきがスムースで扱い易い。1回塗りあたりでの肉持ちが良く乾燥後の目ヤセが少ない。木部鉄部のほか様々な素地への適応性が高い。弱溶剤系としては室外使用に於いては低臭である。
  • デメリット    …2液型塗料のため硬化剤混合後は使用可能な時間(可使時間)に制限があり次第に粘度が増し硬化する。可使時間を経過し増粘・硬化した塗料はロスとなり再使用は不可能であり、混合後の残った塗料も保存は不可能。ゆえに少量であっても塗布部位への使用量・混合比を毎回計算・計測し混合する必要がある。用具の手入れや管理も注意が必要。
  • 価格バランス   …デメリットは、作業者に対して不利なことばかりであって慣れれば苦になりません。むしろ上記を比較するとメリットが多いと考え推奨しています。市販後、現在まで実使用に於ける信頼度が高く、塗料の原価としては高級とは考えていません。
関西ペイント梶@セラMレタン 硬化剤混合中のセラMレタン
外壁面への上塗り作業 1回目
ここで用いる塗料=セラMレタンは、主材と硬化剤とを、10対1の割合で混合してから使用する2液型の塗料です。混合後は、次第に硬化反応が進むので使用可能な時間が限られています。(気温によって変動します) あらかじめ塗布面積や作業配分に対しての使用量を計算の上、調合し作業を行う必要があります。
塗料用シンナーによる1回目の希釈率は10lで行っています。
横浜市港南区F邸外壁へ1回目のセラMレタン塗布作業 横浜市港南区F邸外壁へ1回目のセラMレタン塗布作業後

施主様のご希望で最終仕上げの色は「白く」とのことですが、1回目の上塗りには「白いクリーム」を用いています。下塗りの色が「白(艶消し)」であり、最終仕上げも「白」なので隅々まで塗り残し・忘れの無いように作業を進めることが出来ます。 上塗り塗料は、同銘柄の製品を2回に分けて塗布します。つまり下塗り塗材を含めると計3回塗り仕上げとなります。

サイディング外壁へ2回目のセラMレタン塗布作業刷毛でのダメ込み 横浜市港南区F邸外壁へ2回目のセラMレタン塗布作業
外壁面への上塗り作業 2回目
2回目の上塗り=最終仕上げ塗りでは、製品は1回目と同銘柄=セラMレタンを使用し、色は、施主様ご希望の白色で塗布します。色彩としての「白」は、調合のしかたによって微妙なニュアンスの違いがあります。 協議の結果、施主・奥様の「真っ白が好き」とのご要望で 採用したのは、原色の「白」に決定しました。「白ベース」というものです。 原色の白ですから調色する色は全く加えられてない「白色」です。
サイディング外壁へ2回目のセラMレタン塗布作業ローラー塗り 横浜市港南区F邸外壁へ2回目のセラMレタン塗布作業ローラー塗り

白色仕上げは、原色の「白」を用いた場合、塗料の希釈割合が少しでも薄かったり、塗布量が少なかったりすると塗膜の透明度が高い分(隠ぺい力が低い)、下地の色が透けて見えるなどの現象を起こしがちです。 1回目塗布の塗膜に色味があるので、これが絶対に透けないような希釈濃度と塗布量での作業を進めました。
塗料用シンナーによる2回目の希釈率は15lで行っています。

横浜市港南区F邸塗替え時ベランダ 横浜市港南区F邸塗替え時ベランダ下の屋根ケレン
付帯部 ベランダ下への塗装作業
小屋根の上にベランダが乗っているケースは珍しくはありません。このお宅では、1階台所のトタン屋根(瓦棒葺き)の真上にベランダが乗っている構造です。ベランダ床とのスペースは非常に狭く細身の私(店主)でも頭も体も入りませんし、奥までは手の届かない状況でした。 ベランダ床下付近には台所のトタン屋根と僅かな面積のサイディング外壁もあります。これらの部位への施工を行えるようにベランダの床板を取り外して作業に望みました。
横浜市港南区F邸塗替え時ベランダ下の屋根ケレン中 取り外したベランダ床材

床板を分解し取り外してみると前回の塗替えでは手を入れていなかったようでトタン屋根に特有の腐食(点錆・白サビ)が確認されました。 塗装対応については他の付帯金属部分同様に素地調整(錆落とし)を行い、下塗り〜上塗りの手順で仕上げています。

横浜市港南区F邸ベランダ下の屋根塗替え後 ベランダ下の屋根塗替え後床材復旧中


外した床板は長年の汚れにまみれていた(特に裏側とジョイント部が)ので洗浄・乾燥の上、塗装作業完了後に、取り付け復旧 しました。
左写真は仕上がった ベランダ床下のトタン屋根部の様子

エアコンの配管ホース エアコンの配管ホースのクランプ
付帯 修繕作業
塗替え塗装工事を施工する場合、塗装対応では直せない経年劣化による付帯部分の傷みが確認されることがよくあります。写真は、エアコン室外機に通じる配管ホースのスナップです。 保護テープが無くなり断熱材がむき出しになっている上、配管を壁面に固定するクランプ(サドル)も、ちぎれてしまっています。エアコンの効率に関与することの程度は分かりませんが、 周辺をキレイに塗替えた中にあって、ココだけそのままでは見栄えが悪いと思われます。
エアコン配管断熱材保護テープとクランプ 配管部の修繕完了


左写真はエアコン配管断熱材保護テープとクランプ(サドル)
右写真は配管部の修繕が完了したところ

エアコン室外機 エアコン室外機台座交換


エアコン室外機の乗っている台も同様に破損しており交換しました。配管保護テープなどと同じく経年劣化によるものです。 セメントブロックを用いている場合もありますが既存品が樹脂製の部品であり同等品に取り替えています。
このような小物類は、最近はホームセンターで手軽に入手可能で安価です。(…当該修理は見積り外のものですが限度を超えない限り、この程度の補修は無償サービスと捉え対応しています。)

横浜市港南区F邸外構塗り替え中 骨材ローラーによる模様
外構部への塗装作業
外構部分はモルタル下地にアクリルリシンを吹付けされた上に、前回の塗替えによる単層弾性塗料が既存塗膜としてあります。既存塗膜に密着不良も無く、 塗装対応方法は建物外壁面と同様に行います。ただし外構部位は屋根もなく雨風にさらされる部分なので塗替え塗膜が長期的な密着度を保つようシーラー処理を、始めに行っています。
使用シーラー=弱溶剤系エポキシ樹脂シーラー(1液型)「エポMシーラー」による
横浜市港南区F邸外構塗り替え前 横浜市港南区F邸外構塗り替え施工後

門袖部分には外観上でテクスチュアの変化をかねて下塗り塗材の微弾性フィーラーの種類を粘度の高いものとし、骨材ローラーによる模様づけを行ったのち仕上げました。

[室内天井への塗装作業]
室内の天井への塗装は、工期終盤の雨天で外装工事を休止する日などに行いました。
横浜市港南区F邸室内内装天井塗り替えの養生 横浜市港南区F邸室内内装天井塗り替えの養生その2
住まいの室内天井塗装のための養生(マスキング作業)
塗替え塗装工事施工にあたっては、周囲を汚さないために養生が必要です。居住者が生活されているお部屋では家具・寝具などもあります。施工部位がフラットな天井の場合は、写真のようにスッポリと全面に養生を行い床面もシートで覆います。 これで安心して作業が行えます。一見、大掛かりで大変なようですが室内壁面塗装の養生に比較すると短時間で可能なことです。
横浜市港南区F邸室内内装天井塗り替え中 室内内装天井へ水性ケンエースの塗布
下塗りと上塗り
こちらのお宅の天井は一般に普及している「ジプトーン」と呼ぶ種類のものでした。使用塗料は居住者の住む室内施工ですので溶剤系塗料は避け、水性塗料を用いています。
リビングなどでは、タバコのヤニの付着が確認されましたのでヤニ汚れに対する隠ぺい力を持ち、下地への密着度合いに優れた内装用の塗料を選択しました。 ヤニ止めシーラーを用いる必要がなく、付着力・隠ぺい力が高く、乾燥時間が比較的早いので1日に2回塗りで仕上げることが可能です。(ヤニ付着の汚染度の程度による)
室内内装天井へ水性ケンエースの塗布後 室内内装天井塗替え後の養生撤去

1回目の塗装が乾燥後、同塗料を再び塗布(2回目)し、養生を撤去すれば完了です。養生撤去時は、マスキングテープやポリシートに付着した未乾燥の塗料や半硬化した塗料カスなどで周囲や家具等を汚さない注意が必要です。 乾燥時間は気温(室温)と湿度によって大きく左右されるので窓を開ける・エアコンや暖房をつける(引火の恐れの無い水性塗料使用時に限る)などの処置を取ることもあります。
(使用塗料…水性ケンエース 日本ペイント梶j

住まいの外周りがキレイになると…
室内天井への塗装も終え、塗替え工事も終盤に差し掛かった頃、施主奥様から「お部屋の壁もキレイにしたいのだけど…」とのご相談。
塗替えによって住まいの外周りが綺麗になり、お部屋の天井も「真っ白」に塗り替えたことで、今度は経年した室内のカベの汚れが気になるとのことでした。お部屋の壁面は壁紙(ビニールクロス)張りですので壁紙の張替えで対応するのが一般的です。
そこで壁紙の張替えを行うこととなり、当店が日頃からお付き合いのあるクロス屋さんを紹介、後日、施工となりました。
横浜市港南区F邸出窓木部塗り替え前 横浜市港南区F邸外壁・屋根外装塗り替え後全景
まもなく完成です
これまで掲げた部位のほか、カラー鉄板製の雨戸(戸袋無しタイプ)等にも付帯金属部同様の施工を行いました。
左写真は、こちらのお宅の外装部位で唯一と言える木部=台所の出窓です。ココだけ木部用下塗り白(使用塗料…ファインウレタンU100 日本ペイント梶jを塗布し仕上げは外壁同等に施工
右写真は、明日、仮設足場の解体撤去を控えたスナップです。いよいよ全様が明らかに…

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