神奈川県鎌倉市の建築塗装店 各種塗装工事 ハナワ塗装
木材の塗装 A
木材の塗装には仕上げ方によって不透明仕上げと透明仕上げがあります。
| 木材には細かな導管や年輪が存在しています | ||||
| ラワン | 集成材(タモ) | 松 | シナ(ベニヤ表面) | 杉 |
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透明仕上げ
(内装・外装いずれにも摘要できます)
【木材は生き物です】
透明仕上げは視覚的に透過性のある塗料を塗布することで導管や年輪などの木材のもつ風合いを残すことができます。いわゆるニス仕上げなどが該当します。
色彩は使用する塗料や着色剤によって得ることができます。顔料分を含有しない塗料を選択すれば木地を水に濡らしたような仕上がり、いわゆる「濡れ色」となります。(ニス仕上げなど場合厳密にはニスの持つ色=アメ色となります)
仕上がりの見栄えには不透明仕上げに比較すると木地の状態に左右されやすいので下地づくりに注意が必要です。
透明仕上げは木地のもつ独特の風合いがそのまま生かされ、見た目にも美しいため室内の内装や家具・工芸品によく採用されます。
塗膜が紫外線を透過してしまうので日の当たる場所では木材の劣化が早く起きますから外装などにはあまり適しません。
外部木部で木材木地の風合いを生かす場合には、木材の保護効果として紫外線防御効果や防虫・防腐機能を備えた成分を含む木材木地への着色塗料…防虫・防腐ステインの塗布による仕上げ方が一般的です。
そのまま仕上りとすることも多いですが、外部用(紫外線防御機能を備えた)の透明塗料…外部用クリヤを塗り重ねることで「外部木部着色透明仕上げ」とすることもあります。
内装木部では木材の風合いを生かした美観の追求で透明仕上げ・木地仕上げとされますが、外装・外部木部では日光による紫外線と雨水による水分への対策が必要です。耐侯性に重きを置く場合はペンキのような不透明仕上げとなる塗料での仕様が勝りますが透明仕上げを施した木材の持つ独特の味わいは捨てがたい魅力と言えるでしょう。
内装木部を透明仕上げにした例(着色水性ウレタンクリヤ仕上げ)
内装木部を透明仕上げにした例
左写真の事例は新築での施工例です。着色後に木部用ウレタンクリヤを塗布して仕上げられています。着色剤・クリヤ塗料共に水性塗料を使用しています。(天井・壁面の一部は木目調の壁紙です)
横浜市旭区O邸
劣化=日焼けしたデッキ部
ウッドデッキ…外部木部
左写真の事例は施工後10年程経過したウッドデッキで経年劣化して色あせて枯れ木のようになってしまっています。塗替えも検討されましたがデッキ材自体に雨水などによる腐食損傷が発生しており協議の上、全面を張替えることとなりました。下写真3枚は新設後の様子で防虫・防腐ステインで塗装仕上げされています。…横浜市保土ヶ谷区
防腐・防虫ステインでの外部木部の塗り替え施工例
ステインは塗膜を造らず木材の導管や木地への色付けをする着色用塗料で、これに加え木材保護を目的とする防腐・防虫成分が配合されている塗料が防腐・防虫ステインです。
水性の製品もありますが外部使用に於いては弱溶剤系の方が向いています。
表面に透明塗膜(クリヤ)で覆わない仕上げとする場合は、防腐・防虫ステインを塗布〜拭き取り〜乾燥の工程を2回繰り返して完了します。
外部木部をクリヤ仕上げとする場合は、木部への「紫外線防御剤」が配合された製品…外部木部用クリヤを塗布します。
| 施工前 | 素地調整(研磨) | 防腐・防虫塗料(ステイン)塗布 | ||
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施工後
透明仕上げの手順例
ここで取り上げる方法は水性ウレタンクリヤー・溶剤形ウレタンクリヤー・ラッカークリヤーなどの塗料を用いた手法です
@下地調整(木地研磨)
透明仕上げの仕上がりの良否は下地作りに依存することが大きいので丁寧に行います。
旧塗膜のある塗替えの場合は剥離剤を使用して残存塗膜を除去して木地を露出させてから研磨作業による下地調整が必要となります。
研磨する前
研磨後
電動工具を併用して木地を研磨します。
研磨用のペーパーの粒度は初めは粗く#80位から最終仕上げでは#320程度まで徐々に番手を細かく
電動工具の使用できない細かな部分や削り過ぎを懸念される箇所には、サンドペーパーや手工具を用いての研磨作業を行います。
耐水研磨紙を使用するのが一般的でカウンター天板などの広い平滑面などには「あて木」を用いての作業をします。
建具や家具などが新設の場合「かんながけ」で仕上げられるものです。「かんながけ」での木材木地仕上り面は「ペーパーがけ」による場合に比べ、平滑度合いやケバ立ちの程度に差があります。木材の材質や後の塗装方法によっては見た目に違和感を生じる場合もありますから注意が必要です。「かんながけ」での研磨を行ったほうがよい場合もあるので状況に応じて判断します。
研磨作業完了後は、掃除機などで研磨粉を充分に取り除くことも重要です。
A木地への着色(クリア仕上げの場合は省略)
染料系、顔料系の着色剤があり木材の導管や木地表面への着色を行います
着色剤には水性・溶剤タイプそれぞれあり好みの色も調色してつくることが可能です
着色前シナベニヤ表面
着色後シナベニヤ表面
着色剤を塗布後、余分をウエスで摺りこむように拭取ります…ワイピング
B素地固め兼下塗り
素地固めを兼ねた下塗りはサンジングシーラーという塗料を用います。
サンジングシーラーは木地への上塗り塗料の吸い込みを押える効果があり、乾燥後の研磨が行いやすいよう適度に柔らかな乾燥塗膜となります。仕上げ塗料によって水性タイプと溶剤形それぞれ使い分け、刷毛塗りか吹付けにより塗布します
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C研磨(ケバ取り・塗面調整)
ケバ取りと塗面調整をペーパーがけにて行います。
ケバ取り・塗面調整
下塗での刷毛ムラや吹付ムラも研磨により消去し平滑な面を出します。
研磨用のペーパーの粒度は#320〜#600程度で要求される仕上げ方によります
D仕上げ塗り
サンジングシーラー研磨粉を除去後、最終仕上げに移ります。
仕上がり後のシナベニヤ表面
クリヤ仕上げ塗り
仕上げ用の透明クリヤは水性・溶剤形それぞれ下塗用のサンジングから同等もしくはセットのものを適切に使用しなければなりません。
目的に応じた仕上げ用クリヤーを刷毛塗り・吹付けなどの方法で2〜3回程度に分けて塗布します。
ウォルナット材建具表面(ウレタンクリヤ吹付仕上げ)
タモ集成材カウンター天板(水性ウレタン刷毛仕上げ・厚塗り4回)
【セラックニスとウレタン樹脂ワニス】
ここで取り上げた以外の手法として建築内装木部の透明仕上げの代表的なものに油変性ウレタン樹脂ワニスを用いた方法があります
着色にはオイルステイン(油性ステイン)として一般的なペンキ(長油性フタル酸樹脂塗料)を溶剤(塗料用シンナー)で希釈して塗布し、
素地固めでは着色に用いたオイルステインが上塗り塗料の塗り重ねにより溶け出したり、にじむのを防ぐ目的でセラックニスというアルコール系の塗料が用いられました。
ケバ取りが目的の研磨ではセラックニスの乾燥塗膜が硬くて薄いので木地の着色層をキズつけてしまわないよう注意が必要で、仕上げ塗りに油変性ウレタン樹脂ワニスを2〜3回塗りで仕上げます。
セラックニスは水分に会うと白化しやすく塗膜が硬すぎて上塗りとの密着に影響を及ぼし上塗りが剥離しやすいという欠点があります。この手法は仕上げ塗料の乾燥が遅く十分に塗装間隔時間を確保しなければなりません。
内装木部枠、巾木、建具等に広く施工されましたが現在では張り物の製品などの普及で塗装仕上げの必要もなくなることが増えました。塗装による内装の透明仕上げは少なくなりましたがいわゆるニス仕上げとして今でも一部で施工することはあります。
現在ではこれに変わる手法として水性ウレタンクリヤーがよく用いられます。
(左)セラックニスと(右)油変性ウレタン樹脂ワニス
セラックニスはインド原産のセラックという昆虫の分泌物からなる樹脂をアルコールに溶かした塗料です。乾燥時間は早く耐侯性は劣ります。かつては木材のヤニ止め、節留めなど下塗り用によく用いられました。赤色のものと透明な塗膜となる漂白セラックがあります。
仕上げ塗りに用いる油変性ウレタン樹脂ワニスは弱溶剤形(塗料用シンナー希釈)でフロア(床)用ウレタン塗料として市販されています。乾燥時間は遅く12時間以上の放置が必要です。
【自然系塗料について】
(左)自然系塗料オスモカラー
従来からあるクリヤ仕上げ(着色されるものを含む)の手法・材料のほかに、自然系塗料と称する塗料が普及し、塗装施工後の臭気や残留揮発成分から起こる「シックハウス症候群」の問題が話題になってから知名度が伸びています。
原材料・主成分に植物油など天然由来の材料を使用し、仕上り後の印象も天然木材の質感を生かす自然な風合いとなる製品で、代表的なものにオスモカラー…日本オスモが掲げられます。同社の製品には内装・外装のどちらにも対応している各種塗料と施工仕様があり、特に家具・建具、内装木材製品への利用が高まっています。
従来から存在するものと、ほぼ同等な仕上り具合(オイルフィニッシュなど)ではありますが、一番のメリットは人体に与える種々の影響が少なく石油化学製品ではないので環境に優しいことが挙げられます。施工上の問題点としては、乾燥時間が非常に遅いので特に現場施工とする場合は配慮が必要です。製品本来の持ち味である「環境対応・自然系」を完全に生かすためには、作業に用いる一連の材料はメーカー指示による関連製品を使用しなければ意味が無いことも言えるでしょう。
| オスモカラーでの施工例(横浜市旭区S邸リフォーム時のもの) | ||||
| 施工前のカウンター | 施工後のカウンター | 施工前の引き出し | 施工後の引き出し | 施工後の戸棚 |
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