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玄関ドア塗替え

木製玄関ドアの塗替え(洋風・和風)

洋風(フラッシュドア)

木製玄関ドアはの新品時に、室内家具と同等のウレタン樹脂クリヤ仕上げが施されていますが20年程度の経過年数が過ぎた家屋では大抵、新品時の面影が無く なってしまっています。このような部位は外部の痛みに比較すると内側はきれいなままで新品時に近い場合が多いものです。透明仕上げの木製扉は強い直射日光 (主に紫外線)や雨水にさらされると塗膜・木地の劣化がどうしても起こりやすく、ほとんどのお宅では住宅塗替え塗装時に劣化した木製扉も同時に塗装を依頼 されているようです。
このとき、透明仕上げならば弱溶剤系油変成ウレタン樹脂ワニス(1液型のニスで屋内用)によるものかペンキ(フタル酸系)による不透明仕上げでの施工が多 くなされますが、もともと室内用が前提のニス仕上げは耐侯性に劣るので新品時の塗装に比べて早期に劣化し、ハガレたりします。また見た目もいま一つです。 下地の状態が悪いとの理由から不透明仕上げとされるケースもありますがペンキによる塗装施工直後の光沢は長続きしませんし塗り潰されてしまった状態では美 観の点では木調の味わいもなくなってしまいます。
本来あるべき姿に戻すと言うのであればここで揚げるように旧塗膜の全面剥離と木地の研磨を行い再塗装を施すことによって新品時の面影を取り戻すことも可能 なのです。

再塗装に用いる塗料は新品時に使用されていた2液型ウレタンクリヤ(強溶剤系)にて仕上げますが木地の状態や御施主様の希望により不透明仕上げ(2液型ウ レタン塗料)とする場合や耐侯性に優れる外部用シリコンクリヤ仕上げでの施工をすることもあります。いづれも住宅塗替え塗装時に施工するケースが多いのですが玄関扉(と周辺の木枠など)単体での施工も承っています。木製玄関ドアの大半はスプルス・アガチス・ラワン・オークなどの木材で製作されておりそれぞ れに独特の良さを持っています。多少の建てつけの狂いによる木枠(ドア枠)への当たりなどは木製ゆえに研削などでの修正・調整が行うことが可能です。蝶番 などの金物やドアチェッカ・ノブ・シリンダーなどに不具合が生じていれば施工時に交換したり防犯用に対策されたものへと取り替えることもあります。(建具 屋さんへの依頼となります)強度の点やメンテナンスフリーという面では普及しているアルミ製品に分がありますがなによりも木の持つ味わい・趣は捨てがたい ものがありましょう。

(注・・・この施工方法は無垢製の扉に限ります。材がツキ板=張物製の場合は木地の研磨が不可能であり適しません)

剥離剤の使用〜素地調整(木地研磨)などの解説・施工方法等はこちらを参照して下さい
木材の透明仕上げはこちらを参照して下さい
(いづれも別ウインドウで開きます)

施工前(木地の木材=オーク材無垢)

剥離剤による既存塗膜の剥離

木地の研磨作業

剥離剤で旧塗膜をおおまかに除去後、数時間〜ひと晩放置して剥離剤の残存成分を乾燥させてから木地の研磨作業を行います。ペーパー がけは電動工具と手がけの併用で80番程度から初め順次、番手を上げて(細かく)ゆき400番で仕上げます。
着色剤---水性
(ポアステイン オーク色 和信化学工業)
下塗り/ウレタンサンジング
上塗り/ウレタンクリヤー
施工方法---吹付け塗装
ともに強溶剤2液型 (和信化学工業)

施工後

仕上げクリヤの光沢は七分艶で施工しました
施工にあたってドアノブやキーシリンダなど付属品は全て取り外して行います
ペンキが塗り重ねられていてもこのような修復は可能です(剥離作業後の木地の状態で最終確認されます)
現場施工が前提で最短で2日、扉の形状・木地の状態などにより4日ほどかかることもあります

和風(引き違い扉)

和風の住宅などに見られる木製の引き違い扉は独特の「和」の風情をかもし出しています。ヒノキ・杉・松などの木材により作られている扉は白木仕上げや透明仕上げが施されていますが経年変化・劣化によって、雨ジミ・カビによる汚染・日光による日焼けが起こり、木材表面は古びた枯れ木色になってしまいます。
塗替えなどの場合、洋風のフラッシュドアの場合と異なり、木材の風合いを残すことが前提となることが多いので「ペンキ」による塗りつぶし=不透明仕上げにすることはほとんど有りませんが板ガラスが入っていたり構造が細かいなどの理由で塗替え対応方法も見合った対処をしなければなりません。
和風引き違い扉や、その玄関木部周りに対してはアク洗いによる手法も存在します。しかし長期間、年月の経過した部位に対してはアク洗いでは対応しきれないことが多く、汚れやシミを完全に取り除くことが困難であったり、ワックス仕上げのみでは風雨や日光にさらされる外装部位となる玄関扉などは美観の維持も続かず元の劣化した風合いに戻ってしまいます。アク洗いに使用する大量の水分も建具には問題となります。(吸水による膨れ・反りなどの変形や腐食の懸念)白木仕上げとなっている外装部位へのアク洗いは頻度を多くは行えないこととなりましょう。対応としてアク洗い後に透明仕上げを行う方法もありますがクリヤー塗膜による被覆のできる分、見栄えが微妙に変化します。
いっぽう、塗料による透明仕上げがされている玄関扉などへの塗替え対応としては、洋風のフラッシュドアの項と同様に既存塗膜の剥離・木地への研磨作業による手法があります。作業に当たってはガラスや鍵などの付属品は外して行います。施錠、扉の開閉の不具合、戸車・レールなどの劣化・損傷箇所の交換修繕対応も行うこともあります。

施工前(木地の木材=杉)

事例は築20数年経過の個人邸での模様です。前回、とある塗装業者による住宅塗替えを行った際、この玄関扉も同時に塗ってもらったそうですが施工後まもなく塗膜のハガレが発生し始め、雨水の吸収などによる雨ジミと日焼けが目立つようになってしまったと伺いました。施主様は施工当時の模様を振り返り、自身の希望は木質感を生かした風合いと色を望んでいたのにもかかわらず短時間で濃色の仕上がりとされてしまったことを語られました。おそらく内装用のニスを着色した塗料(1液油変成のポリウレタン樹脂ワニスにペンキを薄めたものを着色ステインとして混ぜたもの)を用いたものと推されます。当時は簡単な処置方法としてポピュラーな手法であり、コスト面でも安価な工法ではありますが施工部位が外装部位であることを考えると全く耐久性に劣る方法でしょう。(各種のニスは内装仕上げでの使用が前提の塗料であるため外部への使用には耐侯性に劣るので全く不向きです。しかし現在でもこの手法を行っている物件は見かけます)
今回、施主様の希望は可能であれば、もとの木質感を生かした風合い・色に再現したいとの依頼でした。また施工後の耐久性についても極力、美観の持続が可能なものをとの希望もありました。現状では扉の下半分、特に下部の塗膜はほとんどハガレていて木材表面は枯れた状態になっています。

木地の研磨作業

既存塗膜の剥離作業と木地の研磨作業は事前にガラスや鍵などの付属部品を外して行います。事例では剥離剤は用いず電動工具主体で一部手工具併用での剥離・研磨作業をしています。木材表面の浅いキズや雨ジミなどはこの工程で消滅します。(極度のものは残ります)サンドペーパーは♯60〜80番程度から始め、順次番手を上げてゆき♯320〜400番で仕上げます。塗膜を厚膜としない仕上がりの場合は仕上げ磨きが肌ざわりや美観のために重要なポイントとなるので特に入念に行います。

塗装作業と使用塗料について

事例では下塗〜仕上げ塗りまでを外部用シリコンクリヤー(水性1液型アクリルシリコン樹脂塗料)を用いました。木地への着色はしていません。クリヤーの塗布により濡れ色に仕上がります。(木材の種類の違いによって独自の発色があります)
この塗料は液状乳白色ですが乾燥すると透明な塗膜を形成します。1回目の塗料乾燥後、♯400〜600番のペーパーで研磨(肌調整=ケバ取り)し、合計3回塗り程度で仕上ます。極端な光沢を控え、5分艶程度(半光沢)に調整しました。
ここで使用している塗料は外部エクステリア木部の透明仕上げ用塗料として市販されており、木材面への雨ジミ、カビの発生、紫外線による日焼けを防ぎます。またアクリルシリコン樹脂塗料の特徴である塗膜の劣化度合が低いことが従来品のウレタン樹脂系クリヤー塗料よりも長期耐久性の持続が期待できます。水性なので取扱いは容易で溶剤臭も無く、乾燥時間も比較的短いというメリットの多い塗料です。所定の性能を維持発揮する上での留意点は水による希釈をなるべく避け、必ず2回以上の塗布を行い必要な塗膜の膜厚を確保することです。この塗料に限りませんが風雨や日光の影響を受ける外装部位においては重要な点となります。通常の透明仕上げでの手法と同様、ステインなどで木地への着色を行ってから塗布すれば着色透明仕上げとすることもできます。
お問い合わせ
 和信化学工業株式会社 (URL http://www.washin-chemical.co.jp/)

施工後

仕上げ塗り塗料乾燥後、付属部品やガラスを組み付けて完了です。事例の扉本体と付帯木枠の塗替え(扉裏側を除く=綺麗で傷んでいないため)に要した日数は合計で2日間です。(剥離・研磨作業に1日、塗装仕上げ作業に半日強の工程です。施工に複数日を費やす場合、当日の作業完了後は外したガラスや付属品は復旧して戸締りに問題の生じぬように行っています。このような部位の場合、細工部分・格子部分などの小幅ものが多い場合は施工時間・手間が増える傾向になります(特に剥離・研磨作業)。今回は剥離剤は使用しておりませんが既存塗膜の状態によっては用いることもあります。また研磨後の木材の状態いかんによっては雨ジミ除去作業として部分的に漂白・アク洗い作業も行う場合もあります。これらはご希望される仕上がりの兼ね合いとが関連します。

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