神奈川県鎌倉市の建築塗装店 各種塗装工事 ハナワ塗装
カラ−ベスト(コロニアル)・ア−バニ−の塗り替え
住宅・建物への普及率の高い窯業系屋根材「カラ−ベスト(コロニアル)」と「ア−バニ−」の塗り替えについて
セメント系・鉱物系材料を主とした窯業系屋根材のなかでも普及率の高いものです |
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アーバニー |
カラーベスト・コロニアル |
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どちらも素材は同じ窯業系屋根材の製品ですが形状や厚みなど意匠上で違いがあります。 |
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窯業系屋根「カラ−ベスト(コロニアル)」と「ア−バニ−」の塗り替えについて
【安易な「屋根も“ついでに…”」は命取り】
住宅の外壁などの塗り替え塗装工事の見積りを依頼する場合に、足場も組むので、「屋根も“ついでに”塗り替えては…」とのリクエストは、業者側からも施主様サイドでも、多いかと思われます。たしかに「キレイ」になります、塗り替えれば…
しかし、窯業系屋根の塗り替えにあたっては「美観の維持と延命措置」のつもりが「逆効果・命取り」となりかねない対応方法も存在するので、安易な発想での「ついでに…」には注意が必要です。
屋根は年間を通じ、日照や風雨に直接さらされる環境にあり、“傘”となって我が家を守っている極めて重視すべき部位であることを忘れてはならないのです。
【窯業系屋根材の性質と手入れへの考え方について】
カラーベスト(コロニアル)やアーバニーなどの窯業系屋根材は、住宅用平板化粧スレートとして工場生産時に塗装仕上げがされた製品です。製品は数10cm×数10cmの板状で屋根の勾配下端部から上方へ向けて重ね張りされるもので半分程度が目視可能な部分として露出しています。
アーバニーは材質や寸法自体はカラーベストと同等で、外観により意匠性をもたせるために基材に厚みがあり、露出部に1枚あたりを3等分するスリットを持っています。最新の高耐久製品を除き、普及品で全く手入れをしなかった場合の寿命はメーカー公表値で約20年位です。
窯業系でありながら外壁に用いられるサイディングボードとは異なり、基材自体の劣化速度は遅く、耐侯性は優れていると言えます。そのため見た目の美観維持を度外視し、将来に全面葺き替えを考慮するならば、全く手入れをせずとも雨漏りの起こらぬ限りは、20年〜25年、或いは30年程度の放置でも耐えうる建材です。
但し、強度や耐久性は製品グレードのほかに製造年代によっての差も存在し、新設葺き替え後、10年経過を待たずに、塗膜が剥げ、反り変形が始まったケースも確認されています。
長期間の暴露・放置では塗膜が劣化し、基材自体が水分に合うと徐々に吸湿し変形、膨らみ、腐食・腐朽をおこします。維持のための塗替えは新設後8年〜10年経過時を目安として行い、使用塗料や施工方法によって、その塗替えサイクルは、5年〜12年位の間隔となるでしょう。高耐侯製品として製造されたものは超高耐侯(ふっ素・シリコン樹脂系)の塗装処理で仕上げられており、メーカー公表によるメンテナンスサイクルは20年以上のものもあります。見た目の美観を維持し、基材の劣化を抑制して“全面葺き替え”までの期間の延長を図るならば、適切な時期に塗替えの必要があります。
【塗り替えは「延命措置」と「美観維持」】
屋根に塗布された塗料によって形成された塗膜は、下地素材の“保護”と、屋根面の“美観維持”への貢献を目的とします。特に“保護”の点では、いつの日にか寿命が訪れるであろう部材に対して行う「延命措置」です。その方法いかんでは、「延命措置」と「美観維持」を長期間に渡るものとするか否かに関わってきます。
塗替えにあたって注意すべき点は重ね張りされている箇所の小口隙間を塗膜で狭めたり、塗料の詰まりで塞いでしまうと毛細管現象による雨水の吸い上げが起きたり、残留水分の排出・蒸発が滞り基材の劣化を招く恐れがあるので塗り替え塗装にあたっては、「縁切り」と呼ぶ対応処置を必ず行う必要があります。
窯業系屋根材「カラ−ベスト」や「ア−バニ−」への“再々、塗装”となる塗り替えサイクル限度数は「縁切り」とも関連し、良くて2回、限度は3回までと思われます。よって塗り替えでの“延命期間”を、なるべく長期となる対応を選択することが得策と言えましょう。
日頃から目に付く外壁と違って自宅の屋根の状況はお住まいの居住者ご自身には、はっきりと確認し辛いものです。万一、基材の劣化やその下地であるルーフィング、野字板の劣化進行が著しいと認められる場合は最新の製品を用いて修繕葺き替えを行うことも一考です。
塗装前から屋根からの雨漏りがあるときは事前にその原因を調査して補修しなければなりません。塗り替えは“窯業系の屋根材”と“付帯金属部”に対して行うものであって、塗装を施すことでは雨漏りは直せないものです。
左写真…著しく劣化した付帯部を修繕してから塗り替えを行った横浜市戸塚区のカラーベスト屋根の住宅
【長期間経年した屋根の塗り替えについて】
1度も塗り替えを行っていない、若しくは初回、塗り替えてから長期間経年した屋根が塗り替えに適応するものか、放って置いて全面葺き替えとするかを判別する簡易な目安として、現状で雨漏りの無いこと、屋根上に乗って歩行に耐える強度の有無があります。
浮ついた、柔らかな感触がする場合などは、屋根材の下地である野地板が劣化、腐朽している可能性が大です。
屋根材の並び方、配列を全体的に観察した時に“反り”や“歪み”などの変形が無いかを調べます。変形し配列が「暴れ=アバれ」ている場合は、屋根材が吸水し、劣化が始まっています。
小口をわずかに持ち上げた時に「グニャっと」した感触があったり、歩行した箇所が割れずに“へこむ”ものは吸水による劣化・腐朽が進行しており、葺き替えによる対応をするしかありません。
軽視されがちな部位として“棟・谷・峰”などの付帯金属部があります。面積的には小さな部位ですが、“谷”部は雨水の集水箇所になる所であり、それぞれが「屋根」の構成要素としての機能を持っています。錆などの腐食が進んで穴が開いている場面もあるので適切な対応が必要です。
屋根上にて、歩き方や乗り方が不適切だった場合、「割れる」ことがありますが、硬度が硬く、脆い材質なので注意が必要です。考え方として、「割れる」強度のあるうちならば、塗り替えによる対応も可能な状態であるとも言えます。なお「コケむした」状態や「ヨゴレ」ているなどの“見た目の問題”は診断理由には、全く該当しないことなのです。
過去に塗り替えた経歴のある場合、屋根材の重なり部の上下が塗料で密着していないか、小口の“縁切り”の状態を観察し、もし、隙間がなく、密着しているのであれば“縁切りカッター”などの専用工具を用いた「縁切り作業」が可能なレベルのものであるかを確認しなければなりません。「縁切り作業」の実行が不可能ならば残念ながら塗り替えによる再々塗装は、あきらめるべきでしょう。
【延命措置のための塗り替えについて】
塗装による手入れはコスト面では葺き替えよりもはるかに安価なものです。一方、施工作業にあたっては住宅建築物のなかで最も直射日光や風雨にさらされる屋根材面の塗装は美観の維持、保護の観点で外壁塗替え以上の慎重さが求められると考えます。高圧洗浄による素地調整作業などは必須であり(これを様々な理由で怠る例も見ますがブラシがけ程度のケレン作業では塗り替えないほうがマシです。塗り重ねは既存塗膜の密着度に頼ることとなり屋根材への塗膜の厚化粧は早期剥離と前述の理由による基材の劣化を招きます)、付帯金属面への塗装方法や事前の修繕作業など、劣化要因の多い屋根だからこそ必要であり行っておくべき予防策でもあります。
窯業系屋根カラーベスト・ア−バニ−の塗り替えにあたって
窯業系屋根材のカラーベストもアーバニーも塗り替えでの対応方法は基本的に同じです。但し、基材の厚みや形状に違いがあることから、塗り替え塗装時に必須となる「縁切り作業」で用いる縁切り部材での対応方法に異なる点があります。
窯業系屋根「カラ−ベスト/コロニアル」および「ア−バニ−」の塗り替えにあたっては、以下を順に閲覧下さい。
- 「窯業系屋根カラーベスト・ア−バニ−の塗り替えにあたって」掲載項目以下は全てページ内リンクです
- □知っておきたい平板スレート葺き屋根塗り替え塗装での縁切り
- □カラーベスト・アーバニーの“再々”塗り替えにあたって
- □屋根の高圧洗浄による素地調整について
- □窯業系屋根材の塗り替え塗装時の使用塗材の選択について
- □カラーベスト・アーバニー屋根塗布作業の実際と留意点と塗り替え施工例
- □窯業系屋根カラーベスト・アーバニー塗り替えにあたってのまとめ
- □カラーベスト・アーバニーの“再々”塗り替えにあたって
知っておきたい平板スレート葺き屋根塗り替え塗装での縁切り
窯業系カラーベストやアーバニーの屋根に塗り替え塗装を行う場合に必須事項となる「縁切り」についての説明
【平板スレート葺き屋根の設置構造と塗り替え】
窯業系カラーベストやアーバニーの屋根は“平板スレート葺き屋根”とも呼び、定形寸法の部材を軒方向から屋根頭頂部方向に向かって、野地板=下地用合板に整然と釘止め固定されています。外見上、部材1枚あたりの露出部は約半分であり、釘止め固定部のある上側半分は、重ね張りされることで隠れており、直接、降雨時の雨水にさらされることはありません。上下の部材どうしは互いに固定されることがなく独立し、完全には密着しておらず、重なり部には若干の隙間を持ちます。健全な状況であれば、手で押さえる程度の力を加えれば、部材1枚ずつが上下方向に動くことが確認できます。
この重なり部は適正な隙間があることで、屋根材自体の通気・呼吸が行え、かつ降雨時の雨水や結露水を、開いている隙間小口から排出する働きがあり、基材や下地が乾燥することへ機能しています。
屋根塗り替え時の塗料によって重なり部小口の隙間が狭くなると「毛細管現象」によって、降雨時の雨水が内部上方へと吸い上がり、部材内部へと侵入し、部材自体の腐食をはじめ、固定釘の腐食、防水ルーフィングおよび野路板の腐朽を招き、やがて小屋裏(屋根裏)からの雨漏りに到ります。
「毛細管現象」による雨水の上昇は、隙間が狭いほど長い距離まで達し、屋根勾配が緩いほど起こり易いのですが、その威力は強く、30度前後のかなりの急勾配でも発生します。
狭い隙間は“水排出”機能を妨げ、屋根材重なり部内側に水が溜まったままの状態となって、スレート基材自体の“腐食”の要因となり、また隙間が完全に塞がれてしまうと通気・呼吸に支障を来たすこととなるのです。
【屋根塗り替え時の“縁切り”について】
- 塗り替えにおける“縁切り作業”とは、上下重なり部に詰まった塗料による塗膜を用具を差し込んで切断する作業です。
部材重なり部の中に入り込んだ塗料が詰まって固着している状態のものを、開き、塞がれた上下の小口を、もとの適性な隙間を確保する作業を「縁切り」と呼び、当然のことながら、1度も塗り替えをしていないのであれば“縁”は切れており、隙間の無い状態を“縁が切れていない”状態、隙間の確保されている状態を“縁が切れている”状態であるなどと言います。
写真…小口部隙間のようす
塗装作業完了後に、縁切り作業を行う場合、重なり部内面に入り込んだ塗料が完全乾燥するまで数日待たなければなりません。施工当日や2〜3日程度の放置では固まらないので、仮に、この期間に縁切り作業を実行しても、経時後に再び、固着乾燥を引き起こしてしまいます。
従来の縁切りでは、数日後、完全乾燥を待ってから作業を行ってきました。塗料が完全乾燥し、上下重なり部が固着している場合、その作業には、かなりの力を必要とすることもあり、せっかくキレイに仕上げた屋根面を歩行する上に、用具で仕上げ面をキズ付ける可能性もあるので慎重に行わねばならず、「塗料を塗る」作業よりも、こちらの方が「大変で手間の掛かる仕事」となっていました。
塗装作業前、或いは直後に、直径数ミリ程度の“ステンレス釘”を重なり部の隙間に入れておく方法も存在していました。この手法は、かなり信頼度の高いものでしたが、ステンレス製を用いなければ“錆び”が発生しますし、細い“クギ”ゆえに挿入後、不用意に屋根面に乗ると部材のワレを起こしたり、施工後に入れた場合は抜け落ちてしまう問題もありました。
写真…釘の挿入による小口隙間の確保のようす
【専用の“縁切り部材”による対応】
カラーベストへの“縁切り”対処方として、現在は、塗り替え用の縁切り部材として「タスペーサー」と呼ぶ、専用の製品が市販されています。
材質はポリカーボネート製で、下塗り後に、屋根基材の端部に挿入し、適正な重なり部の隙間を確保することが可能です。見た目もスッキリとした収まりで抜けにくく、仕上げ後の抜き取りは不要となります。これによって縁切り不良によるトラブルは回避されるばかりでなく、経年後の再塗装も実行可能となりました。
これがタスペーサー |
タスペーサーの挿入 |
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タスペーサー製造販売元…(有)セイム |
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使用にあたって、確実な縁切り効果を期待する上で製造元推奨の使用方法にもあるとおり、カラーベスト1枚あたりの部材巾約90センチに対し、タスペーサーを、左右の小口に、2ヶ挿入する“W工法”に従います。よって1平米あたり約10ヶ程度の使用量が目安となります。
【縁切り部材「タスペーサー」によるアーバニーの縁切り】
アーバニーの“縁切り”は、その形状から、カラーベストよりも難度が高く、縁切りの実行には無理があるとも言われてきました。
前述した“縁切り部材”の「タスペーサー」は、もともとカラーベスト用に用意された製品で、寸法・形状が比較的、単純なカラーベスト・コロニアルに比べ、アーバニーは材厚があり、露出部の形状も異なります。アーバニーに「タスペーサー」を、そのまま用いる方法も存在しますが、使用数が増えるうえに収まりが悪く、見た目も不細工です。
重厚感のある、独特な形状のアーバニーの風合いを生かすために、「タスペーサー」を改良して使用する手法があります。
「ハナワ塗装」考案「アーバニー用改良型タスペーサー」による縁切り対策 |
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アーバニー用タスペーサー概念 |
アーバニー用タスペーサー画像 |
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右用の挿入 |
左用の挿入 |
セットしたアーバニー用タスペーサー |
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アーバニー用タスペーサー使用例 |
アーバニー用タスペーサー使用“施工後” |
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見た目もすっきりとし縁切り効果も安心です |
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この使用法での最大のメリットは収まりも良く、見た目が良好な点と、使用数量がカラーベストの時と同じく、基材1箇所あたりに対して“2ヶ”の挿入で済むことにあります。また本来の目的となる“縁切り”への効果も問題なく機能します。デメリットは「タスペーサー」を1つずつ“手作業”にて右専用と左専用を作り分け、改良するので、必要数、揃えるのが大変です。アーバニー用に改良したものはカラーベストにも使え、その場合は、左右を気にすることなく用いることができます。なお、この手法は「ハナワ塗装」考案によるオリジナル工法です。
- 【屋根塗り替え時には必ず“縁切り方法の確認を”】
塗り替えを引き受けたものの、“縁切り不良による雨漏りなどのトラブルは怖い”けれど“縁切り作業は面倒”との理由から、塗布時の塗料の目付け量を加減したり、仕上げ塗材の塗り数を“上塗り1回で済ませる”といった例は、多々、聞くところです。
屋根に限ったことではありませんが、塗り替え時に用いる多くの塗材は“下塗り1回、上塗り2回”を基本仕様とするものばかりであり、施工に用いる塗料・塗材は、その希釈割合や目付け量も含め、用法・要領に従って使用してこそ、所定の機能・性能が発揮されるものです。過酷な環境下にさらされる「屋根」を塗り替えるのに、塗料の“目付け量”や“塗り数”を減らせば、その耐久性は“知れた程度のもの”になります。これでは縁切り不良によるトラブル回避の面から考えても、“塗り替えないほうがマシ”です。窯業系屋根カラーベストやアーバニーの塗り替えを、塗装店や塗装業者に依頼する場合は、施工方法の確認として使用塗料の種類や塗り数の確認だけでなく、「縁切り」に関する対応方法についても詳細な説明を求め、確認すべきでしょう。
カラーベスト・アーバニーの“再々”塗り替えにあたって
窯業系屋根「カラ−ベスト」や「ア−バニ−」に「再々」塗装を行う場合の対応事項について
【初めて塗り替えを行う場合】
新築および新設葺き替え後、1度も塗り替えをしておらず、初回の塗り替えを行うケースではこの項を読み飛ばし、「高圧洗浄による素地調整」の項へ進んで下さい。
【過去に1度塗り替えたことのある屋根に、再び塗り替えを行う場合…「再々」塗り替え】
過去の塗り替えに於いて、“縁切り作業”が行われず、窯業系屋根材の重なり部、小口・結露水排出部分に、前回の塗り替えの塗料が詰まって固着し、塞がっている若しくは、上下の屋根材同士がくっついている場合は、先ず初めに“縁切り作業”を行います。
作業には“縁切りカッター”と呼ぶ、専用工具等を用いて行います。
≪「再々」塗り替え時における“塗装前縁切り作業”の実際≫
カラーベスト屋根の縁切り
- カラーベストの小口部分に縁切り用工具“縁切りカッター”を差し込んで固着した塗膜を切断し“縁切り”を行います。固着具合に応じて“エスパッター”と呼ぶ工具も併用します。
- 下写真左…縁切りカッター
- 下写真右…“エスパッター”による縁切り
縁切りはアーバニーでも必須です
- ア−バニ−は、小口部分が基材1枚あたり“マス目状”に3分割しているので、それぞれ箇所あたりに“縁切り”する必要があります。
- 下写真…アーバニー屋根の縁切り作業
固着の度合いが著しく、専用工具でも切断出来ない状況ならば、残念ながら、塗り替えによる再塗装を断念したほうが良いでしょう。例外として、屋根の傾斜勾配が極めて急峻である場合は再塗装可能です。
窯業系屋根の高圧洗浄による素地調整について
窯業系屋根塗り替え時における高圧洗浄作業の必要性と、その方法について
【下地が左右する仕上がりの「耐久性と美観の維持」】
土埃やコケ、鳥の糞などの汚れ、劣化している旧塗膜を根こそぎ落とし、塗料の付着不良を防止する為に高圧洗浄による素地調整を行います。
カラ−ベスト・ア−バニ−などの塗替えの場合、汚れとともに劣化した旧塗膜まで剥すことが望ましく、清浄な素地表面からの塗装は塗膜不良などのトラブルも起こさずに済みますから、仕上がりや耐久性の上でも差が付きます。きちんと、劣化既存旧塗膜や基材表面の脆弱層が除去されれば、「土台」のしっかりとした素地面が整えられ、塗り替えによって形成される塗膜・塗料の付着具合も良好となりますから、仕上げられてからの「美観の維持」についても貢献することとなります。
- 【単なる“水洗い”にとどまらない「最も基本的な素地調整作業」】
高圧洗浄作業は、これから塗り替えを行う素地面の「最も基本的な素地調整作業」です。ヨゴレ・コケを洗い流すほか、劣化した既存旧塗膜と基材表面の脆弱層を除去することが目的です。洗浄ガンには洗浄効果・研削効率の高い“ターボノズル”などと呼ぶ、回転式ノズルの装着されたものが適し、能率や研削効果の弱い“平吹きノズル”は不向きです。
左写真…“ターボノズル”洗浄効果・研削効率に優れる
一部の塗料メーカーの仕様書などに「高圧洗浄が不可能な場合、水を流しながらの“ブラシがけ”による洗浄を行って下さい」との記載例もありますが、あくまで高圧洗浄が行えない場合での“非常手段”若しくは“逃げ”的なものであると捉えるべきです。なぜなら、残存している劣化既存旧塗膜の付着力は、意外と強く、“ブラシがけ”程度での力加減で取り除くことは無理があるからです。
左写真…“平吹きノズル”古くから普及しているが研削効率に劣る
屋根を高圧洗浄する場合、懸案となるのが洗浄水の飛散です。特に回転式ノズルの装着された洗浄ガンを用いた場合、周囲への洗浄水やヨゴレの飛沫が多いのでネックとなります。これを防ぐには、飛散防止のカバーが装着されている屋根洗浄専用に適した用具や機器を用いると共に、住宅密集地域など状況に応じては、充分に周辺への対処可能な分の飛散防止ネットを備えた仮設足場が必要となります。
左写真…飛散防止のカバー装着の“ターボクリーナー”による洗浄作業
洗浄作業に使用する用具には洗浄・剥離能力に優れる強力なタ−ボノズルが内臓された「タ−ボクリ−ナ−」を用いています。飛散防止カバ−付きの為、周囲への汚染水の飛散が少なくすみ抜群の威力を発揮してくれます。
左写真…屋根洗浄に適する飛散防止のカバー装着の“ターボクリーナー”洗浄に用いる“水”は清水=水道水を使用し、ガソリンエンジン駆動式の「高圧洗浄機」によって100kg前後の圧力が加えられ圧送します。家庭用に市販されている電動式洗浄機では吐出能力や加圧能力が不足するので不適です。
洗浄後は充分な乾燥時間を設けることも重要で、一昼夜〜数日の放置乾燥が必要となります。
タ−ボクリ−ナ− |
高圧洗浄機 |
洗浄中 |
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- 【屋根、高圧洗浄前の確認作業】
洗浄作業の前に雨トイの詰まりなどがないか確認し堆積物などは取り除いて洗浄水の流路を確保してから作業に入ります。- 洗浄中は屋根からの異物やカスが排出するので作業後の確認と清掃も必須です。
- 作業中や施工後の降雨時に、雨樋から溢れ出た水で周囲が“水浸し”になっては困りますから。
- 確認・清掃は“軒樋”と“集水ます”および“縦樋”について行い、それらが通じる地中の“雨水ます”への排水具合も確認できれば確実です。
- 洗浄中は屋根からの異物やカスが排出するので作業後の確認と清掃も必須です。
“雨樋集水ます”と縦樋の詰まりを除去したところ |
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【高圧洗浄前と洗浄後の屋根を比較する】
【アーバニーでの洗浄比較例】
ア−バニ−屋根塗り替え前の状況
屋根全面が、コケに覆われているこの状態では不用意に乗ると危険です。足元が大変滑り易く、降雨後や夜露などの水分があればウォータースライダーのように滑落する恐れがあります。乾燥している時でも勾配が急傾斜の場合、付着している砂などに乗ると滑り易いので注意が必要です。
ア−バニ−屋根、高圧洗浄後の状況
高圧水洗後はコケなどの付着物も除去され滑りにくくなり写真の程度の勾配ならば歩行可能で作業も容易に行えます
(下塗シーラーを塗布乾燥させるとさらに滑りにくくなります)
【カラーベストでの洗浄比較例】
カラーベスト屋根塗り替え前の状況
屋根南面は旧塗膜が劣化してハガレが進み、基材自体が露出しかかっており、北面は、コケに覆われている状況の屋根。
この屋根はリフォーム時の全面葺き替え後、約10年程度しか経過していなかった。
カラーベスト屋根、高圧洗浄後の状況
高圧水洗後は劣化塗膜や脆弱部が除去され基材下地が現れます。
右写真…洗浄作業中のスナップ。中央より上は未洗浄。中央から下側は洗浄済みの部分。劣化が進んでいる屋根では、洗浄効果の差がはっきりと確認されます。
【付着不良の回避とシーラー塗布】
屋根面の洗浄不足が懸念される場面に於いて、「シーラー(下地強化剤)を塗るので問題ない」との考え方もあるようですが、「シーラー」も所詮、塗料の一部であることに変わりません。窯業系屋根材用に限らず、多くのシーラーは「基材」の表面から素地に浸み込んで硬化・乾燥し、脆弱な素地を固め、強固な下地とする作用を持ち、一般にシーラー=下地強化剤と呼ぶ所以はここにあります。
既存旧塗膜の上に塗布する場合などは、付着性を向上させる目的でのプライマーとしての効果も備えています。但しこの場合、既存旧塗膜の下層へは浸透することはありません。再々塗り替えなどで、除去しきれず、残存した劣化既存旧塗膜に下地面との“密着不良・浮き”が残っていれば、いくらシーラーを塗布しても、肝心の「基材面」への密着は期待できず、そのまま仕上げてゆけば、「浮いたまま」の「分厚い塗膜」が形成されることとなります。
施工後、短期間での塗膜の“浮き・ハガレ”を誘発する原因は、高耐侯・高耐久とされる「シリコン樹脂系」塗料などを用いていても関係無いことで、実際、この辺りにあることが多いのです。
【欠損部の修繕対応について】
基材の欠け・ワレなどへの修繕対応
乾燥後、欠け、割れなど欠損の認められた箇所をコーキング(シーリング材)を用いて補修します。
事例では写真に示した損傷がありウレタンシーリングにて補修しました。シーリング材は塗布後、指先で均したり、押えることが大切です。
欠損部にコーキングを塗る |
接合し、コーキングを指先で均す |
修繕完了 |
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過度の欠損が認めらる場合は、専門業者(屋根屋さん)に依頼して修繕することもあります。 |
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窯業系屋根材の塗り替え塗装時の使用塗材の選択について
窯業系屋根材「カラ−ベスト」および「コロニアル」や「ア−バニ−」の塗り替えに適応する塗料について
- 【窯業系屋根材の塗り替え塗装時の使用塗材の選択について】
樹脂の種類による分類からは、“屋根”という過酷な環境下での耐用を考慮した時、ウレタン樹脂系では力量不足と思われますので“アクリルシリコン樹脂系”の製品が適当です。
“水性”系列でのラインナップにはシリコン樹脂を含まない安価な「アクリル樹脂エマルジ゛ョン塗料」が市販されていますが、耐侯性・耐久度の点で劣り、その使用は避けるべきです。- 下写真…水性仕上げ材「水谷ペイント(株)の“水系ナノシリコン”」ナノシリコンテクノロジーの採用で水性系では耐侯性抜群
カラーベストやアーバニーなど窯業系屋根材の塗り替えに適した塗料は、溶剤系列に分けると水性のものと弱溶剤系列の2つが挙げられます。過去に塗り替えを行った経歴があり、既存塗膜の残存度合いが多いのならば、“水性”のものがトラブルへの不安も少なく済みますが、耐侯性・耐久性の点では“弱溶剤系”の製品を用いたほうが圧倒的に優れると思われます。特に過去に1度も塗り替えを行っていない初めての塗り替えとなる場合にはオススメです。
溶剤系である場合は付帯金属部などに、そのまま塗布することが出来ますから施工性も良好となります。- 下写真…弱溶剤系仕上げ材「水谷ペイント(株)の“パワーシリコンマイルドII”」2液型で紫外線吸収性基採用で耐侯性に優れる
“水性系列”でも“溶剤系列”であっても「シリコン樹脂系の塗料を使った」というだけでは塗料メーカーや製品の種類によって、シリコンの配合量や樹脂の組成にからくる実際の耐侯度合いは、まちまちな感があります。それは価格差にも反映する点でもあります。高耐侯・高耐久で美観維持をなるべく長期にというのであれば、屋根用として“紫外線吸収性基”などを組み込んでメーカー独自に樹脂の組成等に工夫を凝らした“屋根専用のアクリルシリコン樹脂塗料”などが一部のメーカーから市販されており比較的高価ではあるものの、それらの製品による対応が理想的です。
- 下写真…水性仕上げ材「水谷ペイント(株)の“水系カスタムシリコン”」比較的安価で水性系ではコストパフォーマンスは優秀
“水性”系列の塗料でのメリットは希釈剤が“水=清水・水道水”なのでシンナー等の希釈剤の用意を必要としないことが挙げられます。また過去に塗り替え経歴のある場合、溶剤分を含まないので残存旧塗膜の“縮む・ハガレる”というトラブルが起こらないメリットもあり、気温・湿度などが一定の環境下にあっては塗布後の乾燥時間が、一部の“弱溶剤系”の製品よりも格段に早いという点もあります。いっぽうで、重なり部付近に滞留した塗材の乾燥に時間が掛かることから多湿・低温期の夜露、にわか雨にも注意が必要で、厳密な長期耐侯性の点で“弱溶剤系”に劣ることがあります。付帯金属部などに、そのまま用いるのは“水性”ゆえに不適であり、別途、金属面用プライマーなどで防錆処理を行わなければ、のちに付帯金属部の腐食を早める恐れもある懸念が存在します。- 下写真…弱溶剤系仕上げ材「ヤネMシリコン」(関西ペイント(株))2液型
“弱溶剤系”の製品には、開缶し、そのまま塗れる「1液型」によるものと、使用前に硬化剤を指定の混合比率で配合してから用いる「2液型」のものがあります。「1液型」のものは塗布乾燥後の“目ヤセ”が大きく、塗布1回あたりの塗膜の厚み・肉もちに難を感じる製品も多いことが現状で、耐侯性や長期的な美観維持への信頼度は「2液型」に軍配が上がります。
2液型塗料は硬化剤配合の手間が必要であったり、混合後、使用可能である時間が限定され、調合後の残った塗料がロスとなるといった面があるので、その使用を敬遠する向きがあるようですが、のちの耐侯性や耐久性および美観維持に「屋根」という過酷な環境を考慮した時、最も優れた塗料と言えましょう。- 下写真…専用希釈溶剤「水谷ペイント(株)のRMシンナー」
希釈剤に用いる溶剤は市販の“塗料用シンナー”を摘要するもののほかに、メーカー指定の「専用シンナー」が必要となる製品があり、なおかつ施工時期や気温・湿度からくる乾燥状況に対応すべく“春秋用”、“夏用”、“冬季用”などの種別を設けて指示をしているものも存在するので施工時期や作業環境に合わせた判断が必要です。
“弱溶剤系”列の塗料でのメリットは、特に専用シンナーでの希釈を指示する製品による場合、乾燥時間が短く済み、次工程への短期化も可能なことで、低温となる冬季の施工或いは、予期せぬ降雨にもある程度、対応可能である点があります。形成される塗膜は強固で、耐侯性・耐久性は、同一メーカー・同一グレードならば“水性”系を上回ります。特に対汚染性に優れる製品を用いれば美観維持の長期化を期待できます。- 下写真…水性仕上げ材「水谷ペイント(株)の“水系ナノシリコン”」ナノシリコンテクノロジーの採用で水性系では耐侯性抜群
- 【適応下塗り材にも配慮を…】
下塗りに用いる「シーラー」についても上塗り材のメーカー推奨のものをカタログや仕様書などから適切に選択することが重要です。
「シーラーを塗ってあるからハガレない」若しくは「大丈夫、安心だ」と信頼する言葉も聴かれますが、上塗り材に適応する製品を用いるだけでなく、塗り替え適性や性質への理解と使用方法に考慮しなければ“シーラー塗布面”からの“剥離事故”といったトラブルもあるので注意が必要です。- 下写真…水性下塗り材「水谷ペイント(株)の水系パワーシーラー」
一般に上塗りに“水性”の製品を使うならば下塗りも“水性”であり、上塗りが“弱溶剤系”ならば下塗りも“弱溶剤系”となる場合が多いのですが、稀に異なる組み合わせを推奨している場合もあります。これは“弱溶剤系”製品での「1液型」と「2液型」でも同じです。
下塗りに用いる「シーラー」が“水性”である場合、素地に対する付着強度は“弱溶剤系”の製品よりも劣ります。浸み込み具合である浸透度も低いので、高圧洗浄での対応が不適切であったり、行われなかった時など、数年で塗り替え塗装面、表層からの剥離を招く例がありますから注意が必要です。- 下写真…弱溶剤ウレタン樹脂系下塗り材「水谷ペイント(株)のマイルド浸透シーラー」
屋根素地面に深く浸透し、強固な下地を造ることに適したシーラーには“弱溶剤系”の「エポキシ樹脂系」若しくは「ウレタン樹脂系」の製品が挙げられます。
このうち「エポキシ樹脂系」のシーラーは付着性・付着強度の面で優れますが、完全硬化乾燥を完了させてから上塗りを塗り重ねないと塗膜不良によるトラブルを招く恐れがあり、硬化乾燥までの時間は気温等に左右され易く、冬季などの低温下では硬化反応が進まずに硬化不良を起こすことが問題となります。この点、2液型の「ウレタン樹脂系」のシーラーは、低温乾燥性も優れ、半硬化状態で上塗りされても造膜不良などのトラブルを起こさない点で優れますから、施工環境に応じた対応が可能です。
上記はいずれも屋根上塗り塗材のメーカーが、各々の施工仕様で適応下塗り塗材として指示している塗料について述べたものであり、セメント下地などに用いられる一般建築用の“溶剤系アクリル樹脂系シーラー”や“水性系エマルジョン若しくはカチオンシーラー”などには、付着性や下地素材強度保持などの点から不適なものが多くあります。施工に用いる塗料は“水性”であれ“弱溶剤系”であれ、多くの場合「下塗り=1回/上塗り=2回」が塗料メーカーからの指示となっており、希釈割合や塗布量など用法要領も含め、適切に使用することで、耐侯性や耐久性について、所定の能力が発揮されるものです。
カラーベストやアーバニーなど窯業系屋根の「再々塗り替え」は、「縁切り」と密接に関連し、初回塗り替え後、経年したあと行われる施工回数は良くて1回、限度は2回までと考えます。「葺き替え」までの延命期間をなるべく長くし、長期に渡る美観維持を目的とするのであれば、この限定される塗り替え時に適切な施工対応を塗料選定を含めて考慮すべきでしょう。- 下写真…水性下塗り材「水谷ペイント(株)の水系パワーシーラー」
カラーベスト・アーバニー屋根塗布作業の実際と留意点
「カラ−ベスト」および「コロニアル」や「ア−バニ−」への塗り替え塗布作業のようすと実際
【シーラー(下地強化剤)の塗布作業】
【シーラー(下地強化剤)による下塗りについて】
シーラー(下地強化剤)の塗布作業
- 高圧洗浄乾燥後(24時間以上)に、脆弱な下地面に対しての「素地固め」と上塗り塗料の密着強化、および吸込み止めの下地処理剤として「シ−ラ−(=下地強化剤のこと)」と呼ぶ下塗塗料を塗布します。
下塗塗料は使用する上塗り塗料のメ−カ−指示に従った製品を用いることが普通です。溶剤希釈を必要としない既調合済の製品が多く、そのまま用います。指示の無い場合、薄めてはいけません。 - 左写真…カラーベストへのシ−ラ−塗布
- 下写真左…ほとんどの製品は既調合済で希釈をせず用います
- 下写真中左…細かい部分を先行して刷毛で塗布
- 下写真中右…“棟”の際を刷毛で先行ダメ込み塗りした
- 下写真右…広い面はロ−ラ−で
- 下写真左…ほとんどの製品は既調合済で希釈をせず用います
≪シーラー塗布面のようす≫
初めての塗り替えや既存旧塗膜が除去され窯業系屋根の基材が露出している状態では、シーラーの吸込み量が多くなります。乾燥後に下記の写真のように“少しツヤのある状態”となることが良好な下塗り完了面です。吸込みが多く“ツヤ”が出ない場合には乾燥後、再度、シーラー塗布を行う必要があります。 |
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【アーバニーのシーラー塗布面比較例】 |
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シ−ラ−塗布前 |
中央より右側はシ−ラ−塗布済み |
シ−ラ−乾燥面 |
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【カラーベストのシーラー塗布面比較例】 |
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シ−ラ−塗布前 |
中央より右側はシ−ラ−塗布済み |
シ−ラ−塗布後 |
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【縁切り部材の挿入作業】
アーバニー・カラーベスト等の窯業系屋根材面へのシーラーによる下塗り塗布乾燥後に、縁切り部材「タスペーサー」を挿入します。
基材1枚あたり「タスペーサー」を2ヶ用いる“W工法”が効果的で、1平米あたり、10ヶ程度の使用数が目安になります。
但し、初めから4〜5mm以上の隙間が開いている箇所には必要ありません。
【カラーベスト/コロニアル】 |
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「タスペーサー」の挿入完了 |
確保された小口隙間 |
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【アーバニー】 |
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※アーバニー用は改良型タスペーサーでのオリジナル工法です。 |
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アーバニー左用 |
アーバニー右用 |
挿入完了で確保された小口隙間 |
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【屋根付帯金属部の塗装作業について】
屋根付帯金属部は、主要部分である窯業系屋根材面(アーバニー・カラーベスト)に比較すると範囲も狭く、面積的に少ないものです。
しかし存在価値の無い部位ではなく、主要部分と同様に屋根の構成要素として重要な役割を担っています。雨水の流路となる部分や水掛かりを防止する役目を果たす部位もあるので、おろそかにできません。屋根付帯金属部の劣化破損が原因での雨漏りのケースもありますから。
【金属部固定釘の点検と対応について】

付帯金属部固定釘の点検と対応
経年した屋根では写真のように付帯金属部を固定・保持する釘が抜けかかっていることが多い。
これが原因で台風などの強風時に“棟押さえ”などが喪失、脱落したケースもある。
固定している釘が浮いている場合には金槌などで叩き込んでおき、
再び釘の抜け・浮きを防止するためにコーキング材(シ−リング)を釘頭に塗ります。
金槌で叩き込む(クギ締め) |
元に収まった固定クギ |
コーキングを盛るように塗る |
コーキングを指先で押さえる |
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【屋根付帯金属部の素地調整】
素地調整として研磨(ケレン)を行い、錆の除去と足付け(表面に細かい傷を付けることで塗料への密着力を増す)をします。 |
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ケレン前 |
研磨布(#180)での足付け作業 |
ケレン(足付け)後 |
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【屋根付帯金属部の適応塗料と塗装の実際】
この部位の素材は一部のステンレス製の場合を除き、カラートタンが使用されていることが普通です。窯業系屋根材面(アーバニー・カラーベスト)へ使用する塗料が水性タイプの製品を用いる場合はのちの防錆や付着力の観点から、この部位への塗料は溶剤系の塗料を使用したほうが好ましいのです。
屋根材に使用した水性タイプの塗料を防錆処理なしで金属部にも塗ってあるため錆の発生と塗膜のハガレが進行している例も、たびたび目撃されます。屋根材にシリコン樹脂系などの高耐侯の高品位塗料を用いるのであれば付帯金属部への対応も塗料選定を含めて適切な施工方法を行うべきでしょう。
付帯金属部の下塗りについて
棟押さえなど付帯金属部の錆止め塗料による下塗は防錆と上塗り塗料の付着力向上のためです。
選択にあたっては、金属部塗り替え用の下塗り塗料として市販されている錆止め塗料=金属面用プライマーのうち、弱溶剤系の“エポキシ樹脂系”若しくは“ウレタン樹脂系”の製品が適当です。“1液型”でも“2液型”でもかまいませんが、この後に用いる上塗り塗料に適応するものがよく、安価な“油性系錆止め塗料”はトラブルの原因となるので不適です。
この工程を省略されるケースは比較的多いと思われます。
付帯金属部の下塗り乾燥後、同部位の仕上げ塗りを行います。
付帯金属部の上塗りについて
耐侯性・耐久性を考慮するならば、付帯金属部への対応についても、主要部分である窯業系屋根材面(アーバニー・カラーベスト)などと同様に捉え、上塗り塗料も“2回塗り”で仕上げます。
この工程が1回塗りで済まされるケースは比較的多いと思われます。

付帯金属部を屋根材面と同色にする場合、屋根材面で用いる塗料が溶剤型のものを使用するのであれば同じ塗料を塗布可能で、塗布作業も同時に平行して行えます。
屋根材に用いる塗料が“水性系”の製品を選択した場合や、付帯金属部を異なる色とする場合には、別途、溶剤系塗料(弱溶剤系のもの)を用意し、塗布する必要があります。
【カラーベスト・ア−バニ−の上塗り】
シーラー乾燥後に塗布される上塗り塗料は1回目の乾燥を待ってから必ず、2回目を塗布することで仕上げます。
この工程を1回塗りで済まされたケースを多分に聞かれますが、これを怠った場合、使用した塗材の期待される諸性能を発揮することが保証されません。
【ア−バニ−への上塗り塗料の塗布】
はじめに細かい所や隅の部分に、刷毛で先行塗りを行ってから、残りの部分にローラーを用いて塗布します。 |
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先ず細かい部分を刷毛で塗布します |
先行刷毛塗り後 |
広い面はロ−ラ−を用いて塗布します |
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上塗り塗料の塗布中 |
1回目の上塗り塗料の塗布完了後 |
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【カラーベストへの上塗り塗料の塗布】
はじめに細かい所や隅の部分に、刷毛で先行塗りを行ってから、残りの部分にローラーを用いて塗布します。 |
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先ず細かい部分を刷毛で塗布します |
先行刷毛塗り後 |
広い面はロ−ラ−を用いて塗布します |
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上塗り塗料の塗布中 |
1回目の上塗り塗料の塗布完了後 |
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【仕上げ塗り】
1回目の塗装が乾燥後、仕上げ塗りとして2回目の上塗り塗料を塗布します。
アーバニーの上塗り2回目…仕上げ塗り
ア−バニ−の場合カラーベストよりも基材の厚みがあり凹部(左写真、刷毛で塗っている所)に塗料が行き渡らなかったり、逆に塗りすぎによるタレや詰まりを生じやすいので注意します。
下写真左…先行刷毛塗りでのダメ込み塗り
下写真右…ローラーでの塗布
カラーベストの上塗り2回目…仕上げ塗り
タレ・塗り残しを出さぬよう2回目の塗布領域の具合を確認しながら仕上げます。
下写真左…刷毛によるダメ込み塗り
下写真右…ローラーでの塗布

乾燥後基材の重なり部の縁切りを確認し写真のように4〜5mm程度の隙間が出来れば万全です。
“タスペーサー”など市販の縁切り部材を用いていない場合、完全乾燥後(数日経過後)に「縁切りカッター」などで、塗料による固着を切断する“縁切り作業”を行わなければなりません。
アーバニーの塗り替え施工完了
左写真…中郡大磯町S邸====仕上げ塗材/水系ナノシリコン
中写真…川崎市高津区K邸==仕上げ塗材/水系カスタムシリコン
右写真…藤沢市S邸========仕上げ塗材/水系シリコン
カラーベストの塗り替え施工完了
左写真…横浜市泉区S邸========仕上げ塗材/水系ナノシリコン
中写真…茅ヶ崎市S邸==========仕上げ塗材/パワーシリコンマイルドII
右写真…横浜市保土ヶ谷区N邸==仕上げ塗材/ パワーシリコンマイルドII
【アーバニー・カラーベスト屋根の塗り替え施工例】
≪アーバニーの塗り替え施工例≫ |
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施工前 |
施工後 |
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≪カラーベストの塗り替え施工例≫ |
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施工前 |
施工後 |
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カラーベスト/アーバニー塗り替えに関する総論
窯業系屋根カラーベストやアーバニーの塗り替えについてのまとめ
- 【窯業系屋根カラーベスト/アーバニー塗り替えに関する総論】
- □窯業系屋根材「カラーベスト・コロニアル/アーバニー」の屋根は、見た目の美観を気にせず、劣化後の全面葺き替えを前提とするならば、基材腐朽、雨漏りの起こらない間は、塗り替えによる手入れを全く行わなくとも、20年〜25年程度は放置可能である。
- □新築および新設葺き替え以後、約8年〜15年経過期間に、適切な材料選択と対応方法によって塗り替えることで、5年〜15年程度の美観維持を兼ねた「延命が可能」となる。当該期間の範囲は既存の状況や施工材料および対応方法によって異なる。
- □再度の塗り替えは良くて2回、3回までが限度であるから、長期延命・美観維持を主眼とするならば適切な材料選択と対応方法をもって臨むべきである。
- □塗り替えにあたっては、適切な「縁切り対策」が必須であり、これを怠ると基材や下地の腐朽を招き、塗り替えが逆効果となって建物を傷める要因となる。
- □素地調整としての高圧洗浄は適切な用具を用いて入念に行うことが塗り替え後のトラブルを防ぎ、耐久度を増す。
- □塗料選定は延命期間延長と長期美観維持の要素のひとつである。用法・要領・塗り数などの遵守は、材料の特徴を引き出すだけでなく、トラブルの回避にもなる。
- □塗り替えによる手入れは屋根付帯金属部にも必要であり、金属面に適応した対応方法が必要である。
- □「縁切り不良・洗浄不良」と「不適切な材料選定・使用」は、塗装面が早期の「ツヤ引け・フクレ・ハガレ」を起こし易く、美観が短期に損なわれるだけでなく、基材腐朽、雨漏りなどのトラブルにつながる。
- □新築および新設葺き替え以後、約8年〜15年経過期間に、適切な材料選択と対応方法によって塗り替えることで、5年〜15年程度の美観維持を兼ねた「延命が可能」となる。当該期間の範囲は既存の状況や施工材料および対応方法によって異なる。
下地素材を云々する以前のこととして、屋根材は設置・暴露環境が、屋根や軒に覆われ、立面となる“外壁”と異なり、降雨、日照を、まともに受け止めている部位である点を忘れてはならないのです。
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